借金をひとつにまとめるデメリットとは?リスクは大きいのか?
お金を借りている借入先が1か所ではなく多数から借金をしている場合、どの借入先にどのくらい返済をすべきかなど管理することが大変です。
そんな時に、金融機関から借金を1つにまとめることができると提案されたら、管理が楽になるのでメリットが多いと提案に乗ってしまう人も多いでしょう。
しかし、実は借金の一本化はメリットばかりではないのです。
借金をひとつにまとめることにどんなリスクがあるのか把握した上で、決断することが必要です。
借金をひとつにまとめる方法
借金をひとつにまとめる方法は、大半が「おまとめローン」と呼ばれる銀行などが行うサービスですが、それ以外にも「高額カードローン」などもあります。
借金をまとめる主な4種類の方法が以下です。
おまとめローン
銀行などが行うサービスである「おまとめローン」は、借金をひとつにまとめる典型的な方法です。
銀行などの新しい金融業者より、先に借入している分の合計額の融資を受けて借金を完済します。
そして、その後は融資を受けた1社にのみ返済をしていく方法になります。
つまり、1社に借り替えることになるのです。
高額カードローン
おまとめローンと似たような方法になりますが、限度額が高額なカードローンを利用することでこれまでの借金を完済します。
そうすれば、カードローン1本が残ることになります。
返済日や返済方法が一本化されるので、カードローンをいくつか持っている場合にはおまとめローンが有効です。
有担保・無担保ローン
土地などの不動産や証券などを担保にして融資を受けるローンが有担保ローンになります。
ただし、土地を担保に入れるのにも費用が必要ですし、滞納することで不動産など担保にしている財産を失う可能性があります。
保証人つきローンもありますが、保証人に迷惑を掛ける可能性もあるので注意が必要です。
また、親族や知人から借金する場合には無担保でも可能ですが、トラブルや人間関係のこじれといった問題が起こる可能性があります。
ビジネスローン
ビジネスローンは事業者ローンとも呼ばれ、事業者が利用できるローンです。
ビジネスローンで借金を完済することもできますが、あくまでも事業資金としての貸付が前提となります。
そのため、利用するには事業計画書や決算書などの準備が必要です。
借金をひとつにまとめるメリット
借金をひとつにまとめることによって、それぞれの借入先の返済方法や返済日などがまとめられるので管理しやすくなるというメリットがあります。
それ以外にもいくつかのメリットが考えられます。
返済計画が立てやすい
複数の借入先があると、状況把握することが困難です。
借金を一本化することによって借入状況も把握しやすくなり、その一本を返済すれば完済することができます。
そのため、返済計画が立てやすくなることがメリットです。
金利や返済額が下がる可能性がある
利用していたクレジットカードのキャッシングや消費者金融が高利率の場合、まとめることによって金利が下がる可能性があります。
また、金利が下がったり返済期間を延ばすことによって、月々の返済額を減らせる可能性があります。
そのため、借金の返済負担が軽減できるケースもあるのです。
借金をひとつにまとめるデメリット
借金を一本化することには管理や返済計画が立てやすくなるというメリットがありますが、リスクも生じます。
どんなデメリットがあるのか把握することで、リスクについて検討することができます。
借金をひとつにまとめるデメリットについて見ていきましょう。
借金自体が減るわけではない
複数あった返済先をひとつにまとめるだけなので、決して借金している金額自体が減るわけではありません。
まとめたことで借金が減ったような感覚になってしまい、新たに消費者金融で借入れしてしまうことがないようにしなくてはいけません。
借金の返済総額が増額する可能性がある
一か所の借入先に借金をまとめることで、その一か所へ高額な借金をすることになります。
そうすると、借金の返済期間が延びて利息の支払い額が増える可能性があるのです。
そうすると、結果的に借金の返済総額が上がってしまいます。
また、もともと低い金利で借り入れている場合には、まとめることで金利が上がってしまう可能性があるので注意が必要です。
審査が厳しい
おまとめローンを利用するには、通常のキャッシングのように審査があります。
金利が安い銀行系は審査が厳しいですし、高額融資になるほど審査が厳しくなります。
そのため、誰でも利用できるというわけではありません。
記録が残る
おまとめローンを利用したとしても、信用情報機関に事故情報として記録が残るわけではありません。
しかし、高額のおまとめローンを利用したという情報は残ります。
そのため、新規での借り入れは難しくなります。
借金をまとめるよりも債務整理の方がいい場合もある
借金をひとつにまとめることは、リスクもあるため安易に実行すべきではありません。
場合によっては債務整理をした方が効果的な解決になることもあるのです。
もし借金総額が多額の場合、借金を一本化しても返済が楽になるわけではありません。
もちろん支払い能力がない場合も同様です。
おまとめローンを返済するためにさらに借入れを膨らませてしまう方に多く出会います。
借金を返済することが困難な場合には、債務整理をする方が有効です。
借金から少しでも早く解放されたいと考えている場合には債務整理の方が良いケースもあるので、弁護士に相談してみることをおすすめします。
まとめ
借入先が複数にわたってしまい、管理に困っている場合にはおまとめローンの検討もいいでしょう。
しかし、デメリットがあることも頭に置いた上で検討してください。
借金問題を解決するには債務整理をする方がいいケースもあるので、まずは弁護士に相談してみましょう。
当事務所では、相談者様の負担が少なく借金問題を解決する方法を提案しています。
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